社会福祉法人 仁生社
江戸川病院
腎臓で生成された尿は、腎盂・尿管・膀胱・尿道を通り排出されます。この尿路にできた結石を尿路結石といいます。結石が小さい場合は、尿路を通って自然排石される場合があります。自然排石が期待できる場合は外来通院での経過観察を行います。
4週間以上自然排石がされなかった場合は、結石を破砕する治療が必要となります。通常、尿路結石は、急激な背部痛や側腹部痛を起こします。吐き気や嘔吐を訴える方もいます。腎臓結石は無症状の場合も多く、血尿等で発見されることがあります。無症状の結石を放置すると水腎症による腎機能低下や細菌感染、排尿困難などの合併症を引き起こすこともあります。
レントゲン検査・CT検査・超音波検査
疼痛に対しての治療は救急外来にて24時間行えます。結石の場所、サイズによって自然排石が期待できる場合は外来通院での経過観察を行います。4週間以上自然排石されない場合は積極的治療により結石を破砕します。当院では体外衝撃波結石破砕術(ESWL)、経尿道的結石破砕術(TUL)、経皮的腎砕石術(PNL)を行なっております。上記の三つは患者様ご本人と相談の上、結石の場所、大きさによって決められます。
尿管結石によって感染、腎機能障害、強い疼痛がある場合には入院にてDJ尿管ステントを留置する治療を行います。
体外で発生させた衝撃波を尿管結石または腎結石にあて、体に傷をつけることなく結石を粉々に砕く治療法です。
当院では、EDAP TMS社の体外衝撃波結石破砕装置を導入しています。特徴としては、最大144MPaの破砕力を持ちながら、小さい焦点領域での治療が可能なため他臓器への影響を抑え、低侵襲で安全な治療法です。
尿道から内視鏡を膀胱内に入れて、さらに尿管内にまで内視鏡を進めて、尿管の中にはまり込んだ結石あるいは腎臓の中の結石を破砕する手術です。
当院では、治療分野における最先端のスペックを備えているQuanta Lithoレーザーを採用しています。優れた破砕効果と硬組織に対するアブレーション(蒸散)に適しているショートパルスモードと、軟組織の切開に高い効果を示し、周辺組織に対するダメージを最小限に抑えながら優れた止血、コアギュレーション(凝固) が得られるロングパルスモードを使いわけ、安全に早期結石粉砕が可能です。
サンゴ状結石のような結石のサイズが大きく、自然排出が困難であり、TULでも除去が困難なことが予測される場合に行います。背中から超音波で観察しながら腎臓内まで針を刺し、針穴を広げ筒を挿入します(腎瘻造設)。内視鏡をその筒から腎臓内に入れ、腎臓や尿管の結石をレーザーで砕き、体外へ除去します。