社会福祉法人 仁生社
江戸川病院
2024-09-03更新
リハビリテーションの語源はラテン語で、re(再び)とhabilis(適した)を合わせたもので、
「再び適した状態になること」「本来あるべき状態への回復」などの意味を持ちます。
WHO(世界保健機関)による定義では、リハビリテーションは、能力低下やその状態を改善し、
障害者の社会的統合(孤立させず社会へ復帰させること)を達成するためにあらゆる手段を用いて行われる、とされています。
すなわち、私たちリハビリテーション科が行うことは、病気や怪我による障害を負い、
心と身体の両面で望ましくない状態に陥った方々がふさわしいと思える状態に戻るためのお手伝いをすることです。
当院リハビリテーション科は、医師や看護師、ソーシャルワーカーなど多数の専門職と連携し、チーム医療を行っています。
そして、理学療法士(PT)作業療法士(OT)言語聴覚士(ST)がそれぞれの専門的な立場からリハビリテーションを提供しています。
さらに、江戸川病院グループ(メディケア病院他)全体で連携し、急性期医療の充実はもちろん、効率的に回復期、
在宅医療への橋渡しが可能となる診療体制を整えております。
これからも医療制度全般を見据えた上で、地域のニーズに合った「江戸川病院らしいリハビリテーション」を展開し、
“リハビリを受けるならやっぱり江戸川病院”とおっしゃっていただけるよう努めてまいります。
一般病棟における整形外科、一般内科、外科、循環器疾患を有する患者様を対象にリハビリテーションを実施しております。
ボツリヌス療法、高次脳機能障害の評価と訓練、装具処方などを行っています。
現在回復期リハビリテーション病棟は、江戸川病院では行っておりません。
江戸川メディケア病院で準備中です。
理学療法士:PT(理学療法)
理学療法とは病気や怪我、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、
基本動作能力(寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行など)の回復や維持、障害の悪化の予防を目的に、
運動療法や物理療法(温熱等の物理的手段を治療目的に利用するもの)、装具療法などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援していきます。
当院では、担当の理学療法士が患者様ひとりひとりについて個別に、医学的・社会的視点から身体能力や生活環境等を十分に評価し、
それぞれの目標に向けて適切なプログラムを行います。
みんなの幸せと思いやりをモットーに患者様、ご家族様に寄り添ったリハビリテーションを提供させて頂きます。
作業療法士:OT(作業療法)
作業療法とは、病気や怪我により身体または精神機能の困難が生じた方に対し、
日常生活活動(食事・着替え・入浴など)や生産活動(仕事・学業・家事など)や
余暇活動(趣味など)のさまざまな活動に関わる生活動作訓練を行い、社会への適応能力の回復を図ることを目的に訓練をしています。
作業療法の訓練には生活動作に必要な身体及び精神機能へのリハビリテーションだけでなく、
退院後の生活に必要な日常生活活動、生産活動及び余暇活動の実際の訓練も取り入れるなど幅広く訓練を実施しています。
言語聴覚士:ST(言語聴覚療法)
言語聴覚療法は、主にコミュニケーションの障害と、摂食・嚥下障害に対するリハビリテーションを実施する部門です。
当院の言語聴覚療法の最大の特徴は、高次脳機能障害、特に失語症のリハビリテーションに力を入れていることです。
当院の言語聴覚士によるこれまでの研究実績から、失語症については、患者様それぞれの失語タイプに合った適切な訓練を提供できれば、
長期間にわたり言語機能に回復を示す可能性が高いことが明らかとなっています。
また、回復期のみならずいわゆる維持期(生活期・慢性期)と呼ばれる時期においても、失語症の機能回復を認めること、
特に若年発症であればより長期的に回復を示す可能性が高いことも分かってきています。
このため、失語症患者様にとってはどの時期にもそれぞれの患者様に合ったSTの介入が重要と考えております。
このような背景のもと、当院では失語症患者様に対する言語訓練に関しては入院のみならず外来においても積極的に行っております。
書籍紹介
「脳が言葉を取り戻すとき」
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
運動器リハビリテーション料(Ⅰ)、(Ⅱ)
呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
心大血管リハビリテーション料(Ⅰ)
がん患者リハビリテーション料